建築CGパース制作におすすめの3D・CADソフト9選|無料・有料を初心者向けに比較
更新日:9月19日

建築CGパースを制作してみたいと思っても、「どのソフトを選べばいいのか分からない」という方も多いのではないでしょうか。
本記事では、これから建築CGパースを始めたい初心者の方向けに、無料で気軽に試せるソフトから、実務で活用できる本格的な有料ソフトまで、9つのツールを紹介します。
「まずは無料で3D制作を体験してみたい」「建築・インテリアの実務で使えるソフトを探したい」「フォトリアルなCGパースを制作したい」など、目的に合わせたソフトの選び方も紹介します。
それでは、詳しく見ていきましょう!
CONTENTS
そもそも建築CGパースはどんなソフトで作る?

建築CGパースを作成するには、建物の設計や3Dモデリング、レンダリングなど、目的や制作工程に応じてさまざまなソフトが使われます。
代表的なのが「CAD(キャド)」と呼ばれる、コンピュータを使って設計や製図を行うためのツールです。CADは「Computer Aided Design(コンピューター支援設計)」の略で、2次元の図面を作成する2D CADや、立体的なモデルを作成できる3D CADなどがあります。

また、建築分野では「BIM(ビム)」も活用されています。BIMでは、建物を3Dで表現するだけでなく、壁や柱、窓、設備などの部材にさまざまな情報を持たせながら設計できます。図面や3Dモデルなどを連携させて扱えることも特徴です。

一方、3DCGソフトは、建物や家具、インテリアなどを3Dでモデリングしたり、素材や照明を設定したりして、建築・内装のビジュアルを制作するために活用できます。CADやBIMと比べて形状やビジュアル表現の自由度が高く、建築CGパースだけでなく、アニメーションなど幅広い3DCG制作に使われています。

さらに、作成した3Dモデルに素材や照明、植栽、人物などを加え、よりリアルな建築CGパースや動画に仕上げる「レンダリング・ビジュアライゼーションソフト」もあります。
たとえば、設計や図面作成を重視するならVectorworks ArchitectやRevit、自由度の高い3DモデリングやCG制作ならBlenderやCinema 4D、作成した建築モデルをリアルなCGパースや動画に仕上げるならTwinmotionなど、目的によって適したソフトは異なります。
そのため、建築CGパースを制作するからといって、必ずしも1種類のソフトだけですべての工程を行うわけではありません。設計・モデリング・レンダリングなど、工程ごとに複数のソフトを組み合わせて制作することもあります。

初心者の方は、まず「何を作りたいのか」「どの工程まで自分で制作したいのか」を整理してから選ぶと、自分の目的に合ったソフトを見つけやすくなります。
建築CG・CADソフトを選ぶときの4つのポイント

建築CGパースの制作に使えるソフトは数多くありますが、それぞれ得意な作業や機能が異なります。初心者の方は、価格だけでなく「何を作りたいのか」「どのように使いたいのか」を基準に選ぶことが大切です。
ここでは、建築CG・CADソフトを選ぶ際に確認しておきたい4つのポイントを紹介します。

① 作りたいもの・用途で選ぶ
まずは、ソフトを使って何を作りたいのかを考えてみましょう。
建築図面を作成したい、建物を3Dでモデリングしたい、室内のインテリアをシミュレーションしたい、フォトリアルなCGパースを制作したいなど、目的によって適したソフトは異なります。
また、1つのソフトですべてを行うのではなく、モデリング用とレンダリング用など、用途に応じて複数のソフトを組み合わせる方法もあります。
② 操作性や学習環境で選ぶ
初めてCADや3Dソフトを使う場合は、操作性だけでなく、使い方を学べる環境が整っているかも確認しておきましょう。
公式の日本語マニュアルやチュートリアル、学習用動画などが充実しているソフトなら、操作に迷ったときにも調べながら進めやすくなります。
無料版や体験版が用意されている場合は、実際に操作してから自分に合うか判断するのもおすすめです。
③ 無料版の機能や制限を確認する
無料で利用できるソフトでも、利用できる機能や保存形式、クラウドストレージの容量などに制限が設けられている場合があります。
また、「無料版」と「有料版の無料トライアル」は異なります。無料版は継続して利用できても一部の機能が制限されている場合があり、無料トライアルは一定期間のみ有料版の機能を試せる仕組みです。
無料で始めたい場合は、料金だけでなく、無料で利用できる範囲も確認しておきましょう。
④ 商用利用できるか確認する
仕事やクライアントワークで使用する場合は、商用利用の可否も重要なポイントです。
無料で利用できるソフトでも、個人・非商用目的に限定されている場合があります。また、プランやライセンスによって利用条件が異なるソフトもあります。
仕事で使用する予定がある場合は、導入前に公式サイトのライセンスや利用規約を確認し、用途に合ったプランを選びましょう。
この4つのポイントを確認しておくと、自分の目的や利用環境に合ったソフトを絞り込みやすくなります。次からは、まず無料で試せる3D・CADソフトから紹介していきます。
まずは無料で始めたい方へ【無料3D・CADソフト4選】

建築CGパースや3D制作をこれから始めたい方は、まず無料で利用できるソフトから試してみるのもひとつの方法です。
ここでは、無料で利用できる4つのソフトを紹介します。
まずは無料で始めたい方へ【無料CADソフト4選】
ソフト | 特徴 | 商用利用 | 対応環境 | 料金 | 建築CG向き度 |
直感的に操作しやすい3Dモデリング | 不可 | Webブラウザ | 無料 | ★★★★☆ | |
モデリングから高品質なレンダリングまで対応 | ○ | Windows / macOS / Linux | 無料 | ★★★★☆ | |
寸法を指定した精密な3D設計・BIMにも対応 | ○ | Windows / macOS / Linux | 無料 | ★★★☆☆ | |
基本形状を組み合わせて手軽に3D制作 | ○ | Webブラウザ | 無料 | ★★☆☆☆ |
1. SketchUp Free|ブラウザで無料で始められる3Dモデリング
SketchUp Freeは、Webブラウザ上で無料で利用できる3Dモデリングツールです。ソフトをPCにインストールする必要がなく、Trimble IDを作成すればブラウザから3Dモデルを作成できます。

基本となるのは、線や面を描き、それを立体へ押し出しながら形を作っていくモデリング方法です。建物の外形や空間構成を3Dで確認できるため、初めて建築CG用の3Dモデルを作ってみたい方にも取り組みやすいツールです。
無料版でも「3D Warehouse」を利用でき、公開されている既製の3Dモデルを探してモデリングに活用できます。また、10GBのTrimble Connectクラウドストレージが付属しています。
なお、SketchUp Freeは個人の非商用利用向けです。仕事や商用プロジェクトで使用する場合は、SketchUp GoやProなどの有料プランを利用する必要があります。また、公式サイトにある「7日間の無料トライアル」は有料版を試すためのもので、SketchUp Freeとは異なります。
SketchUp Freeが向いている人

SketchUp Freeは、これから3Dモデリングを始めてみたい方や、建物や空間を立体的に作る感覚を学びたい方に向いています。Webブラウザから利用できるため、ソフトをインストールせずに3Dモデリングを試してみたい方にも使いやすいでしょう。
また、建築やインテリアのアイデアを簡単な3Dモデルにして確認したい場合や、学習・教育の場で3Dを活用したい場合にも選択肢になります。個人の非商用利用を前提として、まずは3Dモデリングがどのようなものか体験してみたい方に適したツールです。
メリット
Webブラウザ上で無料で利用できる
PCへのインストールが不要
基本的な3Dモデリングを体験できる
3D Warehouseの既製モデルを利用できる
10GBのクラウドストレージを利用できる
基本情報
商用利用:✕(個人利用のみ)
対応環境:Webブラウザ
料金:無料
建築CG向き度数:★★★★☆
2.Blender|CG表現に強い、無料の超高機能モデリングソフト
Blenderは、アニメーションやVFX、ゲーム開発などで使われる完全無料・高機能な3DCGソフトです。もともとは映像向けに進化してきたソフトですが、近年では建築ビジュアライゼーションでも利用されることが増えており、高品質なレンダリングやアニメーションでリアルなパースを作成したい人には最適です。

モデリングからマテリアル設定、ライティング、レンダリング、アニメーションまで幅広い3D制作に対応しており、建築ビジュアライゼーションにも活用できます。
高品質なレンダリングが可能な「Cycles」も標準搭載されているため、費用をかけずに本格的な3DCG制作環境を構築できるのが大きな特徴です。
操作にはある程度の慣れが必要ですが、チュートリアル動画や日本語情報が非常に豊富なため、学びながら実践することができます。
Blenderが向いている人

Blenderは、3D制作を幅広く学びたい方や、モデリングだけでなく、アニメーションやレンダリングなどの機能も総合的に活用したい方に向いています。
無料で利用できるオープンソースの3DCGソフトでありながら多彩な機能を備えているため、費用をかけずに本格的な3DCG制作へ挑戦したい方にも適しています。また、建築ビジュアライゼーションだけでなく、映像、ゲーム、イラストなど、さまざまな分野の3D表現に取り組みたい方にも選択肢となるツールです。
メリット
高機能ながら完全無料(商用利用もOK)
高品質なレンダリングエンジン(Cycles)を標準搭載
アドオンによる機能拡張が豊富
日本語チュートリアルが多数あり学びやすい
基本情報
商用利用:◯
対応OS:Windows / macOS / Linux
料金:完全無料
建築CG向き度数:★★★★☆(CG表現重視なら★★★★★)
3.FreeCAD|精密設計にも対応するオープンソースCAD
FreeCADは、オープンソースで開発されている中〜上級者向けの3DCADソフトです。ソリッドモデリングをベースにしており、建築、機械設計、プロダクト開発など幅広い分野に対応します。

建築パース用途としては、BIMモジュール(Arch Workbench)※を使うことで、壁・窓・柱などの建築要素を組み合わせて本格的な構造物を構築できます。SketchUpのような直感操作ではなく、寸法やパラメータ入力を重視する設計スタイルのため、図面精度を求める人に向いています。
複数のモジュールを組み合わせて拡張していくため、最初はとっつきにくいものの、自由度の高さは抜群です。
※BIMモジュール(Arch Workbench):FreeCAD内で建築要素(壁・柱・窓など)を使った設計ができる機能セット。BIM(Building Information Modeling)に対応した設計が可能です。
FreeCADが向いている人

FreeCADは、費用をかけずに本格的な3D CADを使いたい方や、寸法や条件を設定するパラメトリックモデリングで精密な設計を行いたい方に向いています。Windows・macOS・Linuxに対応しているため、自分の環境に合わせて利用できるのも特徴です。
また、建築だけでなく、製品設計や機械設計、3Dプリント用モデルの作成などにも対応しているため、設計からものづくりまで幅広く3D CADを活用したい方にも選択肢となるツールです。
メリット
完全無料のオープンソース(商用利用も自由)
パラメトリック設計が可能で高精度
建築・機械・解析など多分野に対応
基本情報
商用利用:◯(ライセンス自由)
対応OS:Windows / macOS / Linux
料金:完全無料
建築CG向き度数:★★★☆☆(BIMを使えば◎)
4.Tinkercad|初めて3Dに触れる人にも使いやすいブラウザ型CAD
Tinkercadは、Autodeskが提供する完全無料のブラウザ型3DCADツールです。とにかく操作がシンプルで、ドラッグ&ドロップで形を組み合わせるだけで立体が作れるため、初めて3Dモデリングに触れる人に最適です。

元々は教育用途を意識した設計ですが、インテリアや空間構成のラフスケッチを簡単にビジュアル化するには十分な機能があります。細かいパラメータ操作はできませんが、「とにかく早く3Dで形にしてみたい」「設計のイメージを立体で確認したい」といった目的には強く対応できます。
ファイル出力も対応しており、STL形式での3Dプリント連携も可能です。
Tinkercadが向いている人

Tinkercadは、これから3Dモデリングを始めたい方や、複雑な操作を覚える前に手軽に3Dモデルを作ってみたい方に向いています。Webブラウザ上で利用でき、基本的な立体を組み合わせながら形を作れるため、3D制作の基本を学ぶ用途にも活用できます。
また、教育の場で3Dモデリングを取り入れたい場合や、3Dプリント用のシンプルなモデルを作成したい方にも選択肢となるツールです。
メリット
ブラウザですぐに利用できる
基本形状を組み合わせて直感的にモデリングできる
無料で3D制作を体験できる
初めて3Dに触れる人にも分かりやすい
基本情報
商用利用:◯(非公式だが、明示的な禁止なし)
対応OS:Windows / macOS(ブラウザ対応)
料金:完全無料
建築CG向き度数:★★☆☆☆
実務を意識して選びたい方へ【有料CADソフト5選】

より本格的な建築設計や建築CG制作を行う場合は、実務で利用されているCAD・BIM・3DCGソフトも選択肢になります。
ここでは、建築設計からCGパース、ビジュアライゼーションまで、それぞれ異なる強みを持つ5つのソフトを紹介します。
導入コストは発生しますが、その分機能性や対応領域が広く、商用利用やプレゼン用途でも安心して使えるものばかりです。将来的に建築設計やインテリアの仕事で使いたい、ポートフォリオの質を高めたいという方は、ぜひ参考にしてください。
実務を意識して選びたい方へ【有料CADソフト5選】
ソフト | 特徴 | 商用利用 | 対応OS | 料金 | 建築CG向き度 |
2D・3D・BIMを一つの環境で扱える建築・インテリア向けCAD/BIM | ○ | Windows / macOS | 有料 | ★★★★☆ | |
直感的な3Dモデリングと拡張機能に対応 | ○ | Windows / macOS | 有料 | ★★★★☆ | |
BIMによる建築設計・図面・建物情報の一元管理に対応 | ○ | Windows | 有料 | ★★★★☆ | |
高品質な建築CG・レンダリング・アニメーション制作に対応 | ○ | Windows / macOS | 有料 | ★★★★★ | |
建築向けのリアルタイムビジュアライゼーションに特化 | ○(ライセンス条件あり) | Windows / macOS | 条件により無料/有料 | ★★★★★ |
1.Vectorworks Architect|建築・インテリア設計に対応するCAD/BIM
Vectorworks Architectは、建築・インテリア設計に特化したCAD/BIMソフトで、国内外の建築事務所やデザイン会社で多く導入されています。2D図面と3Dモデルを同一環境で作成・管理できる点が特徴で、プレゼン用のCGパースから実施設計まで一貫して対応可能です。

パース制作においても、建具や家具、照明などの部品ライブラリが充実しており、質の高いビジュアル提案がしやすい環境が整っています。また、日本語対応はもちろん、日本の設計業務に即した機能も多く、初心者から実務へのスムーズな移行が可能です。
Architectが向いている人

Vectorworks Architectは、建築設計をトータルに行いたい方や、BIMを活用して3Dモデルと図面を連携させながら設計を効率よく進めたい方に向いています。企画・設計から3Dでの可視化、図面作成、プレゼンテーションまで幅広い工程に対応しているため、一つのソフトを中心に建築設計のワークフローを構築したい場合にも適しています。
また、openBIMやIFCなどを利用したデータ連携や共同作業にも対応しているため、施工会社や設計者などの関係者との連携を見据えて設計したい方にも選択肢となります。クライアントに図面や3Dビジュアルを使って、設計意図を分かりやすく提案したい方にも活用しやすいツールです。
メリット
2D・3D・BIMを同じ環境で扱える
建築・インテリア設計に対応
日本語版・国内サポートがある
レンダリング機能も利用可能
基本情報
商用利用:◯
対応OS:Windows / macOS
建築CG向き度数:★★★★☆
料金表
ライセンス | 料金(税込) | 契約期間・特徴 |
Architect 2026 月間サブスクリプション | 19,800円/月 | 1か月単位で利用可能 |
Architect 2026 年間サブスクリプション | 198,000円/年 | 1年間利用可能。月間契約10か月分の料金 |
Architect 2026 永続ライセンス | 523,600円 | 買い切りのスタンドアロン版 |
※料金・プランは2026年8月時点の情報です。表記価格は税込です。最新情報は公式サイトをご確認ください。
2.SketchUp Pro|商用利用と拡張機能に対応した定番3Dモデリング
SketchUp Proは、建築やインテリアデザインなどの実務にも活用できるプロ向けの3Dモデリングソフトです。

線や面を描いて立体へ押し出す直感的な操作が特徴で、建物の外観や室内空間、家具などを3Dでモデリングできます。また、「3D Warehouse」から既存の3Dモデルを探して利用できるため、家具や設備などを一から作成する手間を減らせます。
Proではデスクトップ版SketchUpに加え、3Dモデルを使って図面やプレゼンテーション資料を作成できる「LayOut」も利用できます。SketchUp側でモデルを変更した場合、LayOut側にも変更内容を反映できるため、設計から資料作成まで連携して進められます。
さらに「Extension Warehouse」から拡張機能を追加でき、レンダリングや作図、インポート・エクスポートなど、用途に合わせて機能を拡張できます。より高度なレンダリング環境が必要な場合は、V-Ray for SketchUpなどを利用できる上位プラン「SketchUp Studio」も用意されています。
SketchUp Proが向いている人

SketchUp Proは、建築やインテリアのアイデアを素早く3Dモデルにしたい方や、直感的に扱いやすいモデリングツールを仕事で活用したい方に向いています。3Dモデルの作成に加えて、LayOutを使った2D図面やプレゼンテーション資料の作成にも対応しているため、設計からクライアントへの提案まで一連の作業に活用できます。
また、モデルの共有やコメントなどのコラボレーション機能も備えているため、設計者・施工関係者・クライアントなど、複数の関係者と3Dイメージを共有しながらプロジェクトを進めたい方にも適しています。
メリット
建築CGに特化したビジュアル表現が可能
プロフェッショナル品質のレンダリングとアニメーション機能
他ソフトとのデータ連携もスムーズ(多形式対応)
学生・教育機関向けの割引ライセンスもあり
基本情報
商用利用:◯
対応OS:Windows / macOS
建築CG向き度数:★★★★☆
料金表
ライセンス | 料金 | 契約期間・特徴 |
SketchUp Pro 月間プラン | $99.99/月 | 1か月単位で利用可能 |
SketchUp Pro 年間プラン | $399/年 | 1年間利用可能。月額換算 $33.25 |
永久ライセンス | 販売終了 | Classic永久ライセンスは2020年11月に販売終了 |
※料金・プランは2026年8月時点の情報です。価格は米ドル(USD)表記で、税金・消費税は含まれていません。支払い方法は地域によって異なります。最新情報はSketchUp公式サイトをご確認ください。
3.Revit|BIMモデルによる建築設計の業界標準

建物の形状だけでなく、壁や床、ドア、窓、設備などの情報を持った3Dモデルを作成でき、平面図・立面図・断面図・集計表などを連動して管理できます。モデルに変更を加えると関連するビューにも反映されるため、設計変更に対応しながら図面や建物情報を一元的に管理できるのが特徴です。
建築設計だけでなく、構造や空調・電気・配管などの設備設計にも対応しており、複数の専門分野でBIMモデルを共有しながらプロジェクトを進められます。設計から施工まで幅広い工程で活用できる、本格的な業務向けツールです。
また、3Dビューやレンダリングなどのビジュアライゼーション機能も備えています。さらに「Twinmotion for Revit」を利用すれば、RevitからTwinmotionを直接起動して設計データを同期し、フォトリアルな静止画やアニメーションなどを制作できます。建築設計とCGパース制作を連携させたい場合にも活用できます。
Revitが向いている人

Revitは、BIMを活用して建築・構造・設備などの設計や施工に関わる方や、図面・3Dモデル・集計表などの情報を連携させながら効率よく設計を進めたい方に向いています。建築設計者だけでなく、構造・設備エンジニアや施工担当者など、複数の関係者でモデルや設計情報を共有しながらプロジェクトを進める用途にも適しています。
また、設計変更を図面や集計表などに反映しながら管理できるため、建物に関するさまざまな情報を一元的に扱い、正確な設計・ドキュメント作成を行いたい方にも活用しやすいツールです。
メリット
BIMベースで設計・図面・パースを一元管理
建築業界での採用率が非常に高い
図面との整合性が自動で保たれる
商業施設や公共建築などの案件にも対応しやすい
基本情報
商用利用:◯
対応OS:Windows
料金:サブスクリプション制(個人/法人)
建築CG向き度数:★★★★☆
料金表
ライセンス | 料金(税込) | 契約期間・特徴 |
Revit 月間サブスクリプション | 64,900円/月 | 1か月単位で利用可能 |
Revit 年間サブスクリプション | 517,000円/年 | 1年間利用可能 |
Revit 3年間サブスクリプション | 1,552,100円/3年 | 3年契約・1年ごとの支払い |
※料金・プランは2026年8月時点の情報です。表記価格は税込です。最新情報はAutodesk公式サイトのRevitページをご確認ください。
4.Cinema 4D|高品質パース・アニメーションに対応したCG特化型
Cinema 4Dは、映像制作やモーショングラフィックスの分野で評価が高い3DCGソフトですが、建築ビジュアライゼーションにも非常に適したツールです。高精度のモデリング、リアルなマテリアル表現、光のシミュレーション、アニメーション制作など、建築CGパースを「作品」として仕上げたい場合に強い効果を発揮します。

特にレンダリング品質が高く、光の反射や影、質感の表現力が圧倒的です。リアルタイムプレビューや高解像度出力にも対応しており、プレゼン資料や映像提案にも適しています。
モデリング機能も柔軟で、他のCADツールで作成したデータの読み込みも可能です。用はやや高めですが、それに見合うだけの表現力とクオリティを求める方には十分おすすめできるソフトです。
Cinema 4Dが向いている人

Cinema 4Dは、アイデアやデザインを3Dで表現したい方や、高品質な3Dモデリング・デザイン・レンダリングに取り組みたい方に向いています。建築ビジュアライゼーションだけでなく、モーショングラフィックスやアニメーションなど幅広い3D制作に活用できるため、静止画だけでなく映像表現にも取り組みたい方にも適しています。
また、Adobe After EffectsやPhotoshop、DaVinci Resolveなどのクリエイティブソフトと組み合わせたワークフローにも対応しているため、複数のソフトを連携させながら映像やビジュアルを制作したい方にも選択肢となるツールです。
メリット
建築CGに特化したビジュアル表現が可能
プロフェッショナル品質のレンダリングとアニメーション機能
他ソフトとのデータ連携もスムーズ(多形式対応)
学生・教育機関向けの割引ライセンスもあり
基本情報
商用利用:◯
対応OS:Windows / macOS
料金:有償(サブスクリプション制・教育版あり)
建築CG向き度数:★★★★★(表現力重視なら最上位)
料金表
ライセンス | 料金 | 契約期間・特徴 |
Cinema 4D 月間サブスクリプション | 料金は購入画面で確認 | 1か月単位で利用可能 |
Cinema 4D 年間サブスクリプション | 料金は購入画面で確認 | 1年間のサブスクリプション。Redshiftを含む |
無料トライアル | 無料 | 14日間。Cinema 4D、Redshiftなどを試用可能 |
※料金・プランは2026年8月時点の情報です。Maxon公式の日本向け料金ページでは、現在価格が動的に表示される仕様となっており、検索可能な公式ページ上では日本円の固定価格を確認できませんでした。そのため、誤った金額を掲載せず「購入画面で確認」としています。価格には最大の消費税・付加価値税が含まれ、実際の税額と価格はカートで表示されます。また、為替レートに応じて価格が調整される場合があります。
5.Twinmotion|建築向けリアルタイムレンダリングの新定番
Twinmotionは、建築・都市計画・インテリア分野で利用されているリアルタイムレンダリング特化の3Dビジュアライゼーションツールです。Unreal Engineの技術をベースにしており、操作はドラッグ&ドロップ中心で非常に直感的。CADやBIMで作成したモデルを素早くリアルに仕上げたい場面に最適です。

建築CGパースとしては、静止画だけでなくウォークスルー動画やVR対応の提案資料をすぐに作成できるのが強みです。RevitやSketchUpなどとの連携がスムーズで、モデルをインポートするだけでマテリアル設定やライティングが可能です。
Twinmotionが向いている人

Twinmotionは、建築や内装のアイデアをすばやくビジュアル化したい方や、高品質な建築パースやプレゼンテーション資料を効率よく作成したい方に向いています。静止画だけでなく、ウォークスルー動画やVR、インタラクティブなプレゼンテーションにも対応しているため、完成後の空間をよりリアルに体験・共有したい場合にも活用できます。
また、作成したビジュアルを使って、クライアントや設計・施工チームなどの関係者にデザインの意図を分かりやすく伝えたい方にも適したツールです。
メリット
高速かつ高品質なリアルタイムレンダリング
SketchUp・Revitなどからのインポートが簡単
建築・都市計画・インテリアに特化した素材が豊富
VR・動画・静止画すべてに対応可能
基本情報
商用利用:◯
対応OS:Windows / macOS
料金:有償(無料試用版あり)
建築CG向き度数:★★★★☆
料金表
ライセンス | 料金 | 対象・特徴 |
Twinmotion 無料利用 | 無料 | 過去12か月の年間総収益が100万米ドル未満の個人・企業、学生、教育機関などが対象 |
Twinmotion シート | $445/年・1シート | 年間総収益が100万米ドルを超える個人・企業、またはTwinmotion Cloudを利用する場合に必要 |
無料トライアル | 無料 | 有料対象者向け。Twinmotion Cloudを含め30日間試用可能 |
※料金・プランは2026年8月時点の情報です。Twinmotionは、年間総収益が100万米ドル未満であれば商用利用でも無料です。有料のTwinmotionシートは年間445米ドルで、Twinmotion Cloudが含まれます。米ドル以外の地域では、購入手続き時に地域に応じた最終価格が表示されます。最新情報はTwinmotion公式のライセンス・価格ページをご確認ください。
Twinmotionに関連する詳しい解説は、こちらの記事もあわせてご覧ください。
目的別|建築CG・CADソフトの選び方

ここまで無料・有料の建築CG・CADソフトを紹介してきましたが、それぞれ得意なことや機能は異なります。
「種類が多くて、結局どれを選べばいいのか分からない」という方は、作りたいものや使用目的から選んでみましょう。
目的 | おすすめソフト | 選ぶポイント |
まずは無料で3D制作を始めたい | ブラウザ上で3Dモデリングを始めやすい | |
無料でも本格的な3DCG制作に挑戦したい | モデリングからマテリアル、ライティング、レンダリングまで幅広く対応 | |
寸法を意識した3D設計をしたい | 寸法や形状を指定しながら3Dモデルを作成できる | |
建築設計・BIMを実務で使いたい | 3Dモデルと建築情報を組み合わせて設計できる | |
フォトリアルな建築CGパースを作りたい | 素材・照明・影・植栽などを設定し、リアルなビジュアルに仕上げられる |
まずは無料で3D制作を始めたい
初めて3D制作に挑戦する方や、まずは費用をかけずに操作を体験してみたい方は、無料で利用できるソフトから始める方法があります。
ブラウザ上で手軽に3Dモデリングを試したい場合はSketchUp FreeやTinkercad、より本格的な3D制作に挑戦したい場合はBlenderなど、目的に合わせて選べます。
無料でも本格的な3DCG制作に挑戦したい
モデリングだけでなく、マテリアルやライティング、レンダリングまで幅広く取り組みたい場合はBlenderが選択肢になります。
建物の3Dモデルを作成し、素材や照明を設定して建築CGパースとして仕上げるところまで、ひとつのソフトで制作できます。
寸法を意識した3D設計をしたい
建物や部材の寸法を指定しながら3Dモデルを作成したい場合は、FreeCADなどのCADソフトが候補になります。
見た目を自由に作る3DCGソフトとは役割が異なり、寸法や形状を意識しながら設計・モデリングしたい場合に適しています。
建築設計・BIMを実務で使いたい
建築設計の実務で使用することを想定している場合は、図面作成や3Dモデリングだけでなく、BIMに対応したソフトも選択肢になります。
RevitなどのBIMソフトでは、建物を3Dで作成しながら、壁・床・建具などの情報を持たせて設計を進められます。
フォトリアルな建築CGパースを作りたい
建物やインテリアをリアルなビジュアルとして表現したい場合は、3Dモデリング機能だけでなく、レンダリング機能にも注目しましょう。
素材の質感や照明、影、植栽などを細かく調整できるソフトや、作成済みの3Dモデルを読み込んでビジュアライゼーションできるソフトを活用することで、よりリアルな建築CGパースを制作できます。
ソフトを選ぶ際は、価格や機能の多さだけでなく、「何を作りたいのか」「どの工程で使いたいのか」「趣味・学習用なのか、実務で使用するのか」を整理することがポイントです。目的に合ったソフトから始めて、必要に応じてほかのツールと組み合わせていきましょう。
まとめ

建築CGパース制作に利用できるソフトは、CAD・BIMから3DCG、リアルタイムビジュアライゼーションまでさまざまです。
初めて3D制作に触れるならSketchUp FreeやTinkercad、本格的な3DCG表現に挑戦したいならBlender、建築設計まで行うならVectorworks ArchitectやRevit、建築モデルをリアルなビジュアルに仕上げたいならTwinmotionなど、目的によって選択肢は変わります。
最初から高額なソフトを導入する必要はありません。まずは無料で利用できるツールを試しながら、自分が「設計」「モデリング」「レンダリング」のどの工程を行いたいのかを確認していくと、必要なソフトを選びやすくなります。
それぞれの特徴を比較しながら、自分の目的や制作環境に合ったツールを探してみてください。
















