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VR建築|メタバース上で建築する方法

2024年1月9日
読了時間: 7分

更新日:9月26日


「メタバース上で建築する」とは、仮想空間に建物や街並みなどを3Dモデルでつくり、プラットフォーム上で公開することです。現実の建築のような資材の手配や施工は必要ありませんが、使うサービスに合わせた制作方法やデータ形式を選ぶ必要があります。


公開した空間では、サービスの機能に応じて、ユーザーがアバターで訪れたり、建物の外観や内装を見たり、ほかの参加者と交流したりできます。モデルハウスや建築作品の展示、イベント会場など、目的に合わせて活用できます。


この記事では、メタバース上で建築する方法をはじめ、建築プラットフォームの利用方法や、制作した空間の公開・活用について紹介します。土地やデジタルアイテムの購入が必要なサービスもあるため、利用を始める前に、それぞれの仕組みを確認しておきましょう。


CONTENTS



メタバースとは?


メタバースとは、インターネットを通じて参加できる、3Dの仮想空間やその仕組みを指す言葉です。ただし、国際的に統一された定義があるわけではありません。国際電気通信連合(ITU)も、メタバースについて国際的に合意された定義はまだないと説明しています。そのため、サービスによって空間のつくりや利用方法は異なります。


メタバースでは、利用者がアバター(仮想空間で自分の分身として動くキャラクター)を使って空間に入り、ほかの人と会話したり、建物を見学したり、イベントに参加したりできます。空間の中を歩き回るだけでなく、サービスによっては、建物や家具などを配置して自分の空間をつくることもできます。


メタバースの企業や団体から提供されるサービスの例
メタバースの企業や団体から提供されるサービスの例

メタバースは、ひとつの大きな仮想空間を指すとは限りません。実際には、さまざまな企業や団体がそれぞれのサービスを提供しており、利用者や機能がサービスごとに分かれている場合があります。あるサービスで作成した空間や3Dデータを、別のサービスでもそのまま使えるとは限らないため、制作を始める前に、利用するサービスの対応機能やデータ形式を確認することが大切です。Metaverse Standards Forumでも、異なる技術やサービス間の相互運用性が、メタバースに関わる課題の一つとして扱われています。


メタバースは「VRゴーグルを使う空間」と思われることがありますが、VRとメタバースは同じ意味ではありません。VRは、コンピューターが作った仮想空間を、現実に近い感覚で体験するための技術です。VRゴーグルを使うサービスもありますが、パソコンやスマートフォンなど、ほかの端末から参加できるサービスもあります。利用できる端末や機能はサービスによって異なります。

VRとメタバースは同じ意味ではない
VRとメタバースは同じ意味ではない

建築分野でメタバースを活用する場合は、仮想空間の中に建物や街並みをつくり、利用者が歩いて見学できるようにしたり、作品を展示したり、イベントを開催したりします。ここでいう「建築」は、現実の土地に建物を建てることではなく、3Dデータを使って仮想空間を制作することです。建物の形をつくるだけでなく、室内の広さや動線を体験できる空間にしたり、家具や展示物を配置したりすることも含まれます。


制作の始め方は、テンプレートやパーツを組み合わせる方法から、3DCGソフトで作成したモデルを読み込む方法、Unityなどを使って独自の空間をつくる方法までさまざまです。必要な知識や作業量は、つくりたい空間や利用するサービスによって変わります。



メタバース上で建築する方法


メタバース上で建築するとは、仮想空間の中に建物や部屋、街などをつくり、ほかの人が歩き回ったり、集まったり、展示を見たりできるようにすることです。


実際の建物を建てるのではなく、メタバースのサービス上で3Dの空間や建物を制作します。住宅や店舗の完成イメージを確認するほか、イベント会場や展示空間、ゲームのように遊べる場所をつくるなど、目的はさまざまです。


制作方法は、主に次の3つです。



❶ テンプレートやパーツを使ってつくる

初心者が試しやすいのは、サービスに用意されたテンプレートやパーツを組み合わせる方法です。画面上で床や壁、家具などを配置していくため、プログラミングの経験がなくても空間づくりを始められます。


たとえば、The SandboxのGame Makerは、パーツを配置して体験空間をつくるツールです。ブロックを組み立てるような表現が中心で、ゲーム風の空間や展示空間をつくりたい場合に向いています。公式ドキュメントによると、LANDを所有していなくてもExperience Pageを作成できます。


DecentralandのScene Editorには、画面上でオブジェクトを配置して空間をつくる機能があります。テンプレートから始められ、必要に応じてコードを加えることもできます。

こうしたツールを使うと、メタバース上の空間づくりを手軽に体験できます。一方で、建築図面どおりの寸法や素材の見え方まで細かく確認したい場合は、利用できるパーツや表現方法が目的に合っているかを確認しましょう。



❷ 3Dモデルを読み込んでつくる

建物の形状や内装をより細かく表現したい場合は、3DCGソフトなどで作成した3Dモデルを、対応するメタバースサービスに読み込む方法があります。


壁や床、家具などを3Dデータとして作成し、サービスの仕様に合わせて配置します。すでに建築パース用のモデルがある場合も、データ形式や容量などの条件が合えば、メタバース空間づくりに活用できます。


ただし、どのサービスにも同じデータをそのまま使えるわけではありません。対応するファイル形式やデータ容量、テクスチャの扱いはサービスごとに異なります。また、モデルを細かく作り込むほどデータが重くなり、表示や操作に影響する場合があります。


3Dモデルの基本を知りたい方は、3Dモデリングとは?建築パース制作におけるモデリングも参考になります。使用するソフトを検討する際は、建築パース制作におすすめの3DCGソフトもご覧ください。



❸ Unityなどで独自の空間をつくる

より自由に空間を設計したい場合は、Unityなどのゲームエンジンと、各サービスが提供する制作ツールを使う方法があります。建物や家具を配置するだけでなく、ドアを開ける、展示内容を切り替える、来場者を案内するといった動きや仕掛けも加えられます。


一方で、ソフトの操作やサービスごとの仕様を学ぶ必要があり、テンプレートを使う方法に比べて制作の難易度は上がります。たとえばVRChatでワールドを制作・公開する場合は、UnityのプロジェクトとVRChat SDKが必要です。公開には、VRChatアカウントのTrust Rankに関する条件もあります。


最初から複雑な仕掛けをつくるのではなく、まずは小さな空間を制作し、実際に歩いて広さや見え方を確かめるところから始めるとよいでしょう。



仮想土地や仮想通貨は必要?

メタバース上で空間を制作するために、必ず仮想土地や仮想通貨を購入しなければならないわけではありません。必要な条件は、利用するサービスや公開方法によって異なります。


たとえばThe Sandboxでは、LANDを所有していなくてもExperience Pageを作成できます。一方、Decentralandでは、LANDに公開する方法のほか、Decentraland NAMEやENSドメインを使ってWorldに公開する方法があります。LANDに公開する場合は、その土地を所有しているか、公開の許可を得ている必要があります。


つまり、LANDの購入は、すべてのメタバース制作に共通する最初の手順ではありません。まずは何をつくりたいかを決め、制作方法や公開先を選んだうえで、それぞれのサービスが定める条件を確認しましょう。


メタバースサービスを比較するときは、制作のしやすさだけでなく、対応する端末、3Dデータの条件、公開に必要な費用や権利も確認しておくことが大切です。



まとめ


メタバース上で建築する方法には、テンプレートやパーツを使う方法、3Dモデルを読み込む方法、Unityなどで独自の空間をつくる方法があります。どの方法が向いているかは、つくりたい空間や実現したいことによって異なります。


また、仮想土地や仮想通貨が必要かどうかもサービスごとに違います。たとえば、The SandboxではLANDを所有せずにExperience Pageを作成でき、Decentralandでは公開先によって必要な条件が異なります。


まずは目的に合うサービスを選び、小さな空間づくりから試してみましょう。制作方法や公開条件を確認しながら進めることで、自分に合ったメタバースの活用方法を見つけやすくなります。

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