【2025年最新版】建築パースに使える人物素材サイト13選|商用OK&Photoshop合成テクニックも解説
- KIMURA Tetsuya
- 6月29日
- 読了時間: 18分

建築パースの制作で
「人物を配置したいけど、どこで素材を見つければいいかわからない」
「商用利用できる高品質な人物カットアウトが欲しい」
と悩んでいませんか?
人物添景は、建築パースにリアリティ・スケール感・空間の魅力を加える重要な要素です。
しかし、著作権やライセンスの問題、品質のばらつき、切り抜きの手間など、適切な素材選びは意外と複雑です。
本記事では、2025年最新版の建築パース用人物素材サイトを厳選紹介!無料・有料問わず、商用利用可能で信頼性の高いサイトのみを掲載しています。
さらに、Adobe Photoshopを使った効果的な合成テクニックも解説するので、この記事一つで建築パースの人物添景に関する悩みが解決できます。
海外の主要人物素材サイト

建築パース制作において、海外の人物素材サイトは豊富な選択肢と高品質な素材を提供しています。国内よりも海外に多く、フリーの添景素材が充実しているのが特徴です。
海外の建築学生が立ち上げたサイトが多く、BIGやOMAなど世界的に著名な建築事務所でも利用されている実績があります。こうしたサイトの多くは「people cutout」などの専門用語で検索する必要があり、背景が除去された切り抜き画像を提供しているのが特徴です。
海外サイトを利用する際の注意点として、著作権の観点から各サイトの利用規約を十分に確認する必要があります。また、多くのサイトがPNG形式での透明背景画像を提供しており、Adobe Photoshopでの合成作業が効率的に行えるよう設計されています。
以下では、実際にプロの建築パース制作者が使用している信頼性の高い海外サイトを、利用料金と商用利用の可否を明記してご紹介します。
1. SKALGUBBAR(スカルグバー)
利用料金:無料
商用利用:OK
特徴:スウェーデンの建築家Teodor Javanaud Emdén氏が運営する、建築パース業界で最も有名な人物カットアウトサイト
SKALGUBBARは「Teodor Javanaud Emdénと彼の素晴らしい友人たちによる、継続的に成長し厳選されたカットアウト人物のコレクション」として運営されています。「skalgubbar」はスウェーデン語で「scale people(縮尺人物)」を意味し、Teodor氏の日常生活に密着した個人プロジェクトとして、実際に彼が知る友人・知人を被写体として撮影されています。
BIGやOMAなど海外の有名建築事務所でも利用されている実績があり、建築学生から実務者まで幅広く愛用されています。商用利用も可能ですが、「建築プロジェクトが主役であること」が前提で、単体画像や商品広告での使用は禁止されています。
ドメインは2012年3月5日に登録されており、13年以上の運営実績を持つ老舗サイトです。現在Teodor氏はSnøhetta(スノヘッタ)で建築家として勤務しながら、このプロジェクトを継続しています。PNG形式での透明背景画像が提供され、Adobe Photoshopでの合成作業に最適化されています。
2. vizpeople
利用料金:基本有料(一部無料サンプルあり)
商用利用:OK
特徴:VRayやCorona Rendererなど最新3Dソフトウェア対応のプロ仕様素材
vizpeopleは、建築ビジュアライゼーション向けに特化したプレミアムサイトで、人物カットアウト、3Dモデル、テクスチャを総合的に提供しています。FREE STUFFページでは無料の3DモデルとVRay対応の2D人物画像を世界中の利用者に提供しており、商用プロジェクトでも使用可能です。
建築CGパースを制作するプロが実際に利用している信頼性の高いサイトとして知られており、人物素材のラインナップが非常に多く、1ヶ月分の利用でも十分質の高い添景素材が入手できると評価されています。高解像度の画像がダウンロードでき、パースの解像度に合わせた選択が可能です。
基本的には有料サービスですが、無料サンプルで品質を事前確認できるため、初回利用者でも安心して利用できます。特に最新のレンダリングエンジンに対応した素材を求める建築ビジュアライゼーション業界のプロフェッショナルに適したサイトです。
3. NONSCANDINAVIA
利用料金:無料
商用利用:教育目的のみ(商用は要確認)
特徴:コロンビア大学GSAPP(Graduate School of Architecture, Planning and Preservation)の学生グループ「A-Frame」が運営する多様性重視のサイト
NONSCANDINAVIAは完全に非営利のプロジェクトとして、コロンビア大学GSAPPで広く使用されている無料・オープンソースのPNGデータベースです。A-Frameグループが、サウスブロンクスに位置する学生プロジェクトが、その地域の真の人口統計を全く反映しない裕福な若者たちで埋め尽くされているのを見て疲れ果てたことがきっかけで設立されました。
"Non-Scandinavian"(非スカンジナビア)という名前が示すとおり、建築表現における多様性を高めることを目的として、あらゆる種類の高解像度で無料の人物カットアウトを提供しています。SKALGUBBARの対抗として位置づけられ、建築における表現の多様性を推進する重要な取り組みとして建築業界で注目されています。
コロンビア大学GSAPPは全米最大の建築図書館であるAvery Architectural and Fine Arts Libraryを擁し、建築教育の最高峰として知られる名門校です。同校の学生が主導するこのプロジェクトは、建築ビジュアライゼーションにおける人種・文化的多様性の重要性を世界に発信しています。
※画像の多くは商用利用のライセンスを取得しておらず、教育用途のみを対象としており、権利者の同意なしに商用目的での利用はできません。商用プロジェクトでの使用を検討する場合は、事前に個別の許可が必要です。
4. MR CUTOUT.COM
利用料金:無料・有料プランあり
商用利用:OK
特徴:人物以外にも植物、車両、動物など総合的な素材を提供する建築・3Dグラフィックデザイナー向けの信頼できるブランド
MR CUTOUT.COMは、数千点の高品質なPhotoshopカットアウト素材を提供するサイトで、透明背景のPNG画像がすぐに使用できます。人物、植物、動物、オブジェクト、車両、背景など幅広い素材を網羅し、民族の多様性から専門職まで様々なバリエーションを揃えています。
無料版では1日の制限内でダウンロード可能で商用利用も認められており、プレミアムカットアウトは有料ユーザーのみが利用できます。「Board」ツール機能により複数のカットアウトを簡単に収集し、コレクションを作成してワンクリックでダウンロード可能です。
すべての写真は合法的なソースから取得され、明確なモデルリリース情報が含まれているため商用プロジェクトでも安心して使用できます。5,000人以上の満足した顧客を擁し、継続的な更新と優れた品質で業界から高く評価されています。
5.Studio Esinam's Cut Out People
利用料金: 無料
商用利用: OK
特徴: 建築ビジュアライゼーション界の権威Ronen Bekerman氏による大規模コレクション
Studio Esinamは「建築、アート、都市生活への愛」を中心としたスウェーデンのヨーテボリを拠点とするクリエイティブスタジオです。建築実務とビジュアルスタジオ向けの専門的なカットアウトライブラリとして、都市生活の活動をリアルかつ本物らしい方法で表現する多様なコレクションを提供しています。
Foster + Partners、David Chipperfield Architects、Herzog & de Meuron、AHMM、HGA、3XN、Stantecなど、世界をリードする建築事務所とビジュアライゼーションスタジオで使用されています。15,000点以上の高解像度カットアウト人物素材を保有し、アジアの人々の素材が3,000点以上、ヨーロッパ、アメリカ、アジアの人々を網羅しています。
活動、職業、カラースキームなど多くの条件でフィルタリング可能な高度な検索ツールを提供し、ワンクリックダウンロードで高解像度PNG形式の素材を取得できます。すべての画像はスタジオチームが撮影し著作権を所有しており、識別可能なすべての人物からモデルリリースを取得済みで商用利用も安心です。チームライセンスは月額£395、年額ライセンスは£3,950で会社全体での無制限利用が可能です。
2. 日本国内の主要人物素材サイト

海外の人物素材も豊富ですが、日本の建築パース制作では、日本人の人物素材が欠かせません。日本国内には、切り抜き済みの人物素材を提供する専門サイトや、3D・テクスチャ素材も揃う総合サイト、商用利用可能な大手ストックフォトなど、建築パースに適した素材サイトが複数あります。
人物添景は通常、レタッチ段階で追加しますが、Google画像検索などからの無断使用は著作権上NGです。そのため、ライセンス面でも安心して使える国内の信頼性の高い素材サイトを活用しましょう。
ここでは、商用利用可能な日本国内の主要サイトを3つ厳選し、無料・有料の特徴や選び方をわかりやすく紹介します。
1. NO-N-NO
利用料金:有料
商用利用:OK
特徴:日本の建築CG業界向けに特化した老舗の人物素材専門ショップ
アトリエブラウン株式会社が運営するNO-N-NOは、建築CGや広告向けの人物素材に特化したダウンロードショップです。2004年の開設以来、十数年にわたり人物の切り抜きデータを制作しており、建築パース制作のプロからも高く評価されています。
同サイトでは、建築CGなどのにぎわいやスケール感を出すための人物素材を提供しており、建築ビジュアライゼーションでの華やかなイメージ作りに役立ちます。素材は個人使用、商用を問わず報告なしで使用でき、モデルとは全てモデルリリース(契約書)を交わしているため、新聞、書籍、メディア等へ安心して使用できます。
近年は人物切り抜き素材だけではなく、3Dモデルにも力を入れており、より幅広いニーズに対応しています。人物の無料素材もダウンロード可能で、まずは無料素材で品質を確認してから有料プランを検討することも可能です。人物切り抜きの単品数が非常に多く、イメージに合うものが見つかるため、日本人モデルを使った建築パースを制作したい方には特におすすめです。
2. 建築パース.com
利用料金:無料
商用利用:OK
特徴: 日本の建築パース制作に特化した総合素材サイト
建築パース作成支援サイトとして、ノウハウやテクニックをお届けする建築パース.comは、建築パース制作に役立つ素材や情報を提供する日本の専門サイトです。3Dモデル、テクスチャ、背景素材などが無料でダウンロード可能で、dxf、3ds、glTF、m3d、png、bmp、jpg、psd形式など、さまざまなソフトウェアに対応したデータ形式が用意されています。
人物素材も充実しており、油絵風や抽象的なラインを強調したスタイルの切り抜き済みデータがPSD・PNG形式で提供されています。そのため、建築パースへの合成に適しており、自由に加工して使用できます。
また、ユーザーが制作したパースを紹介する「今月の一枚」企画を実施しており、他のユーザーの作品を参考にしたり、自分の作品を発表したりすることも可能です。建築パース初心者から上級者まで、幅広いレベルの方が活用できる国内屈指の建築パース専門サイトとして、多くの建築関係者に利用されています。
3.photoAC
利用料金:無料・有料プランあり
商用利用:OK
特徴:日本最大級のフリー写真素材サイト
photoACは、日本最大級の写真素材サイトで、建築パース制作に適した日本人モデルの写真を多数提供しています。高解像度のJPEG形式でダウンロード可能で、商用利用も許可されています。ただし、背景が含まれた通常の写真素材が中心のため、建築パースに使用する際には、Adobe Photoshopなどの画像編集ソフトで切り抜き作業が必要です。
無料プランでは、1日のダウンロード数や検索回数に制限がありますが、有料プランに加入することで制限が解除され、より多くの素材を利用できます。また、商品化ライセンスを取得することで、素材を主要コンテンツとして使用することも可能になります。
利用規約では、モデルの肖像権を侵害するような使用は禁止されているため、利用前に規約を確認し、適切な使用を心がけましょう。
photoACは、建築パース制作だけでなく、プレゼンテーション資料や提案書作成にも幅広く活用できるため、建築関係者にとって便利な素材サイトです。
3. 汎用ストックフォトサイト

建築パース専用の素材サイト以外にも、汎用的なストックフォトサイトから人物写真を入手して切り抜き加工することで、建築パースに活用できます。ここで紹介するサイトは素材数が圧倒的に多く、多様な年齢層・職業・シチュエーションの人物写真が見つかるのが特徴です。
ただし、背景込みの写真も多く含まれるため、Adobe Photoshopなどで切り抜き作業が必要になります。
1.Unsplash
利用料金:無料
商用利用:OK
特徴:高品質な写真が豊富な海外最大級のフリーストックサイト
Unsplashは、高品質な写真を無料で提供するフリー素材サイトで、建築パース制作にも幅広く活用されています。建築物や都市景観、人物写真も充実しており、すべて高解像度でダウンロード可能です。
プロの写真家やクリエイターが投稿した自然な表情・ポーズの人物写真も多く、欧米系を中心にビジネスシーンや日常風景まで幅広いシチュエーションに対応しています。背景付きの素材が中心のため、建築パース合成では切り抜き作業が必要ですが、リアルで自然な仕上がりが期待できます。
全素材は完全無料・商用利用可能・クレジット表記不要のライセンスで提供されており、建築パースのほかプレゼン資料や提案書のビジュアル素材としても活用されています。
2.Pexels
利用料金:無料
商用利用:OK
特徴:写真と動画の両方を提供する無料ストックサイト
Pexelsは商用利用可能な写真・動画素材を完全無料・クレジット不要で提供する総合フリー素材サイトです。建築や都市景観の画像が多く、動画素材も豊富に揃っているため、建築パースだけでなく動画プレゼンにも活用できます。
人物素材も充実しており、ビジネスから日常シーンまで幅広いシチュエーションの自然なポーズが揃っています。検索機能も使いやすく、「people」「walking」「business」などのキーワードで簡単に素材を探せます。
通常の写真素材が中心のため背景の切り抜きは必要ですが、自然な表情や動きのある欧米系人物素材が多く、海外テイストの建築パースに適しています。
3.Pixabay
利用料金:無料・有料プランあり
商用利用:OK
特徴:2,900万点以上の素材を提供する大手サイト
Pixabayはフリーの写真やイラスト、ベクター素材が利用できるプラットフォームです。写真やイラスト、動画、音楽、GIFアニメなどが利用可能です。
営利目的であっても著作者に対する許可やクレジットは不要、加工や商品化、再配布も可能です。
建築パースの素材はもちろん、資料作成やプレゼン資料の作成にも役立ちます。
4.FreeImages

利用料金: 無料
商用利用: OK
特徴:Getty Imagesが運営する無料ストックフォトサイト
FreeImagesは、高品質な写真素材を無料で提供するフリー素材サイトで、建築パースに活用できる都市景観や建築物の写真も多数揃っています。人物素材も充実しており、ビジネスシーンや日常シーンなど幅広いシチュエーションの自然な写真が用意されています。
検索機能も使いやすく、「people」「business」「lifestyle」などのキーワードで目的に合った素材を簡単に探せます。通常の写真素材のため背景切り抜きは必要ですが、リアルで自然な雰囲気を建築パースに加えたい場合に便利です。
商用利用可能な素材も多く提供されていますが、各素材ごとにライセンス条件が異なる場合があるため、使用前にライセンスの確認をおすすめします。
5.Freepik
利用料金: 無料・有料プランあり
商用利用: OK(条件あり)
特徴: ベクター素材も豊富な総合デザインリソースサイト
Freepikは高品質な画像・イラスト・ベクター素材を提供するフリー素材サイトで、建築パース制作にも幅広く活用できます。無料でもプロ品質の素材が多く、特にベクター素材は拡大・縮小・色変更が自由にできるため、建築パース内での加工が容易です。
人物素材も充実しており、実写風・イラスト・シルエットまで様々なスタイルが揃い、イラストレーター形式で自由に編集可能です。さらに、AI画像生成機能により、ポーズ・服装・シチュエーションを細かく指定したオリジナル人物素材の作成も可能です。
利用プランは無料プランでも利用可能(クレジット表記が必要)で、有料プランに切り替えればダウンロード数や表記義務も緩和されます。
建築パースの他、プレゼン資料や提案書の素材収集にも活用でき、写真からイラストまで一括で揃えられるのでとても便利です。
商用利用時の注意点とライセンス確認

建築パースで人物素材を利用する際は、単に「商用利用OK」と表記されているだけでは不十分です。利用規約を詳細に確認し、著作権や肖像権の扱いまで理解しておくことが重要です。特に建築パースは広告・営業資料など商用で使われることが多く、利用条件に違反すればトラブルの原因になります。
商用利用可能なサイトであっても、クレジット表記の要否や、印刷・Web・動画など媒体別の利用範囲はサイトごとに異なります。想定される用途に対してライセンスがカバーしているか事前確認が必要です。また、無料サイトではクレジット表記が必須なケースが多く、有料プランで免除される場合もあります。
さらに重要なのが、モデルリリース(肖像権使用許諾)の有無です。肖像権とは、写っている人物が無断使用を拒否できる権利であり、商用プロジェクトではモデルリリース済みの素材が安全です。NO-N-NOなどの専門サイトは全てのモデルと契約を結んでおり、商用利用でも安心して使用できます。一般的な写真素材サイトでも、モデルリリースの取得状況は必ず確認すべきポイントです。
2025年のトレンドと今後の展望
現在の建築パースでは、多様性を反映した人物配置が重視されています。性別・年齢・文化的背景を考慮した表現が求められ、公共施設やコミュニティ空間では特にその傾向が強まっています。建築ビジュアライゼーションは単なる完成予想図ではなく、情緒的メッセージを伝える表現手法へと進化しつつあります。
技術面でも大きな変化が進んでいます。VRやARの活用が進み、静止画から没入型コンテンツへと発展。Meta Quest 3やPico 4を用いた仮想空間での体験が設計段階のプレゼンテーションに導入されつつあります。AI生成による人物素材も登場し、表現の幅は広がっていますが、著作権や肖像権の整理は依然として課題です。写真ベース素材とAI素材を適切に使い分けることが求められます。
今後も建築ビジュアライゼーションは、ストーリー性・多様性・持続可能性・ユニバーサルデザインを意識した表現へと進化していくでしょう。人物素材の選択も、技術進化と社会的配慮の両面を意識した活用が重要になっています。
Adobe Photoshopで人物を合成する方法

建築パース制作では、人物素材を合成することで、空間にリアルなスケール感や生活感を加えることができます。ここでは、Adobe Photoshopを使って、初心者でもできる建築パース用の人物合成手順をわかりやすく解説します。シーンに合った素材選びから、自然に馴染ませる加工のコツまで、基本的なポイントを順を追って紹介します。
STEP1 素材選び
建築パースに適した写真素材を選ぶ際には、シーンの雰囲気、アングル、そして光の向きを考慮しましょう。素材は、以下の室内画像と人物を用意しました。
このとき、人物素材は「背景が透明になっている画像」を使うと合成が簡単です。素材サイトでダウンロードする際は、背景が透明な「PNG形式」や「PSD形式」を選んでください。

①建築パースに合成する人物写真を開きます。まず人物画像を全選択します。メニューから「選択」>「すべて選択」をクリックするか、ショートカットキー(Windows:Ctrl + A / Mac:Command + A)を使います。
②次にコピーします。「編集」>「コピー」をクリックするか、ショートカット(Windows:Ctrl + C / Mac:Command + C)を使います。

③その後、内観パースの画像を開き、貼り付けます。「編集」>「ペースト」をクリックするか、ショートカットキー(Windows:Ctrl + V / Mac:Command +V)を使うと、人物が内観画像の上に追加されます。
人物が内観画像に追加され、その分「人物のレイヤー」も新しく作成されました。(※レイヤーとは、画像の上に重なるパーツのようなものです。

STEP2 パース上でのサイズ調整
ここでは、女性が光のあたる部屋へ向かうようなシーンを演出するため、Photoshop画面上部の「編集」>「変形」>「水平方向に反転」で、左右反転させました。

女性のサイズは、背景の家具や床とのバランスを見ながら、人が実際にその場所に立っているように見える大きさに調整します。
サイズを変更するときは、Photoshop画面上部の「編集」>「変形」>「拡大・縮小」を選びます。現在のバージョンでは、ドラッグするだけで縦横比が自動的に固定されるので、人物が横に伸びたり潰れたりする心配はありません。もし縦横比が変わってしまう場合は、オプションバーで「縦横比を固定」のチェックが入っているか確認しましょう。

STEP3 建築パースへの合成
合成する際には、影や光の影響を考慮して自然な仕上がりになるように心がけましょう。
レイヤーの調整やマスクの利用が役立ります。
ここでは、複数の新規レイヤーを追加したり、人のレイヤーを複製するなどして、以下のような調整を行いました。
・やや艶のあるフローリングの場合、人が反射するような演出にするため、Photoshop画面上部の「編集」>「変形」>「垂直方向に反転」で、左右反転させました。「乗算」モードで不透明度を調整したり、レイヤーマスクを利用して自然に透過させるようにしました。
・影はブラシツールで黒を塗り、レイヤーマスクを利用して形を整えた後、「乗算」モードで不透明度を調整しました。

・背景の室内画像に合わせて、人物への光のあたり方を調整しました。

さらに、一手間加えると、室内パースの方に視線が向きやすくなります。人物が中心ではなく、主役は内観パースなので、内観に目がいくようになります。
ここでは、Photoshop画面上部の「フィルター」>「ぼかし」>「ぼかし(移動)」(角度0°、距離はスライドしながら決めます)で、人物が動いているようにぼかしました。

まとめ

建築パースの品質向上において、人物素材の選択と配置は空間のリアリティとストーリー性を大きく左右する重要な要素です。本記事でご紹介した13のサイトを参考に、プロジェクトの性質や予算に応じて最適なリソースを選択することで、より魅力的な建築ビジュアライゼーションが実現できます。
無料サイトのSKALGUBBARや建築パース.comから、専門性の高い有料サイトのNO-N-NOやvizpeopleまで、それぞれに特徴があります。日本人モデルが必要な場合は国内サイト、海外風の雰囲気を演出したい場合は海外サイトといったように、目的に応じた使い分けが効果的です。
特に商用プロジェクトでは、ライセンス条件の詳細確認とモデルリリースの取得状況を必ず確認し、後々のトラブルを防ぐことが重要です。また、現代の建築ビジュアライゼーションでは、性別・年齢・文化的背景の多様性に配慮した人物配置が求められており、これらの観点も念頭に置いた素材選択を心がけましょう。
建築パースは単なる完成予想図から、見る人の心に訴えかける表現手法へと進化を続けています。適切な人物素材の活用により、空間に生命を吹き込み、クライアントに深い印象を与える建築ビジュアライゼーションを制作していきましょう。


















