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Adobe Photoshopで樹木や植栽を素早く切り抜く!プロが教える時短テクニック完全ガイド

2025年7月12日
読了時間: 10分

更新日:9月11日



Adobe Photoshopで建築パースやプレゼンテーション資料を制作するとき、意外と時間がかかるのが樹木や植栽の切り抜き作業です。


特に、葉や細い枝が複雑に重なった樹木は輪郭を正確に選択するのが難しく、一つひとつ手作業で切り抜こうとすると大きな負担になります。


しかし、現在のPhotoshopには「オブジェクト選択ツール」や「被写体を選択」「背景を削除」「選択とマスク」など、AIを活用して被写体を自動的に認識・選択する機能が搭載されています。これらをうまく組み合わせることで、複雑な樹木や植栽でも効率よく切り抜くことができます。


また、自動選択だけではきれいに処理できない葉や枝の細かな部分も、「選択とマスク」で調整することで、自然な仕上がりに近づけることが可能です。


この記事では、Photoshopを使って樹木や植栽を素早く切り抜く方法と、作業時間を短縮するためのテクニックを初心者の方にもわかりやすく解説します。


※本記事では、一部の操作画面にPhotoshop 2025のスクリーンショットを使用しています。バージョンによって画面デザインが異なる場合がありますが、記事内で紹介する基本的な操作手順は共通です。




樹木や植栽の切り抜きが難しい理由


Adobe Photoshopで人物や家具などを切り抜く場合、輪郭がはっきりしていれば比較的簡単に選択範囲を作成できます。


一方、樹木や植栽は、細い枝や大量の葉が複雑に重なり、その隙間から背景が見えているため、切り抜きの難易度が高い素材です。


特に葉の隙間を一つひとつ手作業で選択するのは現実的ではありません。また、輪郭を大まかに切り抜くだけでは、葉の周囲に元の背景色が残ったり、細い枝が消えてしまったりして、不自然に見えることがあります。


建築パースでは樹木や植栽を配置する機会も多いため、こうした複雑な素材を効率よく切り抜く方法を知っておくと、制作時間の短縮につながります。


Photoshopには、AIによる自動選択からチャンネルを利用した方法まで、複雑な輪郭を処理するためのさまざまな機能があります。


素材の特徴に合わせて適切な方法を選ぶことが、樹木や植栽を素早くきれいに切り抜くポイントです。



どちらを使うべき?まずはチェック


樹木や植栽を効率よく切り抜くには、画像の背景やコントラストに合わせて方法を使い分けることがポイントです。


現在のPhotoshopでは、「被写体を選択」などの自動選択機能を使って短時間で選択範囲を作成し、「選択とマスク」で細部を調整できます。一方、背景と樹木の明暗差がはっきりしている画像では、ブレンド条件やチャンネルを利用した従来の方法も有効です。Adobe公式でも、「被写体を選択」後に「選択とマスク」で選択範囲を微調整する方法が案内されています。

比較項目

AIによる自動選択

ブレンド条件・チャンネル

操作の簡単さ

◎ 初心者でも使いやすい

△ 少し慣れが必要

背景が複雑な画像

◎ 対応しやすい

△ 条件によって難しい

細かな葉や枝

○ 「選択とマスク」で調整可能

○ 条件が合えばきれいに処理できる

必要な知識

少ない

チャンネルやブレンド条件の理解が必要

コントラストへの依存

比較的少ない

大きい

向いている画像

背景が複雑な樹木・植栽

空など背景との明暗差が大きい画像


どちらか1つではなく、使い分けるのがポイント

Photoshop初心者の方や背景が複雑な画像では、まず「被写体を選択」→「選択とマスク」を試すのがおすすめです。


一方、青空を背景にした樹木など、背景と切り抜きたい対象の明暗差がはっきりしている画像では、ブレンド条件やチャンネルを利用することで素早く処理できる場合があります。

画像によって適した方法は異なるため、2つの方法を覚えておくと、素材に合わせて効率よく切り抜けるようになります。


では、それぞれの手順を詳しく見ていきましょう。



方法1:AIによる自動選択で樹木や植栽を切り抜く


現在のAdobe Photoshopでは、AIを活用した自動選択機能によって、樹木や植栽のような複雑な形状でも短時間で選択範囲を作成できます。


初心者の方は、まず「被写体を選択」→「選択とマスク」の方法から試してみるのがおすすめです。


STEP 1:画像を開く

Photoshopで切り抜きたい画像を開きます。この時点では通常の背景付きの画像で問題ありません。背景レイヤーがロックされている場合は、レイヤーパネルで鍵マークをクリックしてロックを解除しておきます。

STEP01:レイヤーパネルで鍵マークをクリックしてロックを解除
STEP01:レイヤーパネルで鍵マークをクリックしてロックを解除

STEP 2:「被写体を選択」でAIによる自動選択

上部メニューから[選択範囲]>[被写体を選択] をクリックします。

PhotoshopのAIが自動的に画像内の被写体(この場合は樹木や植栽)を判別し、選択範囲を作成します。細かな葉や枝まで完全に選択できない場合もありますが、この段階では大まかに選択できていれば問題ありません。

STEP2:上部メニューから[選択範囲]>[被写体を選択] をクリック
STEP2:上部メニューから[選択範囲]>[被写体を選択] をクリック

STEP 3:「選択とマスク」で精度を調整

次に、選択範囲を微調整するために、上部メニューまたは選択ツールのオプションバーから[選択とマスク] をクリックします。

STEP3-1:選択ツールのオプションバーから[選択とマスク] をクリック
STEP3-1:選択ツールのオプションバーから[選択とマスク] をクリック

「選択とマスク」ワークスペースが開いたら、プレビューを確認しながら選択範囲を調整します。


  • 表示モード:「オーバーレイ」や「黒地に白」など、輪郭を確認しやすいものを選択

STEP3-2:エッジの調整し、「境界線調整ブラシツール」で細かい枝や葉の先端をなぞると、より自然になる
STEP3-2:エッジの調整し、「境界線調整ブラシツール」で細かい枝や葉の先端をなぞると、より自然になる
  • エッジの調整:

    • 「滑らかに」:5〜10程度

    • 「ぼかし」:1〜2px程度

    • 「コントラスト」:10〜20%

  • 「境界線調整ブラシツール」で細かな枝や葉の先端をなぞり、境界を調整

※上記の数値は目安です。画像の解像度や葉・枝の状態によって適切な設定は異なるため、プレビューを確認しながら調整してください。


STEP 4:マスク付きの新規レイヤーとして出力

調整が完了したら、右下の「出力先」から[新規レイヤー(レイヤーマスクあり)] を選び、「OK」をクリックします。

STEP4-1:右下の「出力先」から[新規レイヤー(レイヤーマスクあり)] を選び、「OK」をクリック
STEP4-1:右下の「出力先」から[新規レイヤー(レイヤーマスクあり)] を選び、「OK」をクリック

すると、元の画像レイヤーはそのままに、切り抜かれた被写体がマスク付きレイヤーとして新たに作成されます。

STEP 4-2:元の画像レイヤーはそのままに、切り抜かれた被写体がマスク付きレイヤーとして新たに作成された
STEP 4-2:元の画像レイヤーはそのままに、切り抜かれた被写体がマスク付きレイヤーとして新たに作成された

STEP 5(任意):細かい残り部分を「生成塗りつぶし」でなじませる

自動で切り抜いたあとでも、木の幹の根元や葉のすき間などに、少しだけ元の背景(芝生や空など)が残ることがあります。たとえば今回は、木の幹の下にうっすら芝生が残ってしまいました。

こうした不要な部分も、Photoshopの「生成塗りつぶし」を使って、周囲になじむよう補正することもできます。ただし、生成したときに変な背景(見当違いな色や形など)が入り込むこともあるので、そのときは少しだけ手直しが必要です。


  1. レイヤーパネルで「レイヤーマスクを適用」して、切り抜きを確定します。

  2. 「なげなわツール」で、木の幹に残った芝生の部分をざっくり囲みます。 ※選択は大まかでOKです。ピッタリ囲む必要はありません。

  3. 選択範囲内を右クリックして「生成塗りつぶし」を選択します。 プロンプト(入力欄)は空欄のままで「生成」をクリックしてください。 

※「背景は透明にする」などの指示を入れると、意図しない背景や形が入り込む可能性があります。

1.レイヤーパネルで「レイヤーマスクを適用」して、切り抜きを確定
1.レイヤーパネルで「レイヤーマスクを適用」して、切り抜きを確定
2.「なげなわツール」で、木の幹に残った芝生の部分をざっくり囲む
2.「なげなわツール」で、木の幹に残った芝生の部分をざっくり囲む
3.選択範囲内を右クリックして「生成塗りつぶし」を選択
3.選択範囲内を右クリックして「生成塗りつぶし」を選択
プロンプト(入力欄)は空欄のままで「生成」をクリック
プロンプト(入力欄)は空欄のままで「生成」をクリック

生成結果が変になったときの対処方法

「生成塗りつぶし」で作成したレイヤーには、意図しない色や模様などが生成される場合があります。そんなときは、以下の方法で不要な部分を手直しできます。

レイヤーパネルで「生成塗りつぶし」のレイヤーを選択します。パネル右上のメニュー(三本線)から「下のレイヤーと結合」を選びます。 これで「レイヤー0のコピー」と結合され、不要部分の削除が可能になります。

「自動選択ツール」で不要な背景部分をクリックします。 両側にある場合は、Shiftキーを押しながら複数選択してください。選択範囲が取れたら、Deleteキーで削除します。

完璧ではないが、切り抜くことができた
完璧ではないが、切り抜くことができた

これで、芝生の名残や生成された不要な色などを取り除くことができます。完璧ではなくても、ここまで処理できれば十分実用的な仕上がりになります。

「生成塗りつぶし」の結果が100%理想どおりにならなくても、必要な部分を手直しすることで、実用的な仕上がりに整えることができます。

STEP5-1:マスクを右クリックして「レイヤーマスクを適用」
STEP5-1:マスクを右クリックして「レイヤーマスクを適用」

AIによる自動選択を活用するメリット

  • 自動で選択範囲を作成でき、手作業による切り抜きの時間を短縮できる

  • 「選択とマスク」を併用することで、葉や枝などの複雑な輪郭も調整できる

  • 背景が複雑な画像でも、切り抜きのベースとなる選択範囲を作りやすい

Photoshopの自動選択機能を活用すれば、最初からすべての輪郭を手作業で選択する必要がありません。まずAIで大まかな選択範囲を作り、必要な部分だけ手動で調整することで、樹木や植栽の切り抜き作業を効率化できます。



方法2:ブレンド条件 × チャンネル選択による切り抜き(従来の方法)


背景が青空などの単色に近く、対象となる樹木や植栽とのコントラストがはっきりしている画像に適しているのが、ブレンド条件とチャンネルを活用した切り抜き方法です。


Photoshopの「チャンネル」と「レイヤースタイル」を組み合わせることで、細かな葉や枝を残しながら調整しやすく、慣れればスピーディに処理できます。


STEP 1

Photoshopで画像を開きます。レイヤーパネルで、背景レイヤーの「鍵マーク」をクリックしてロックを解除しておきます。


STEP 2

画面右側の「チャンネル」パネルを開きます。

※表示されていない場合は、[ウィンドウ]>[チャンネル]から表示できます。


STEP 3

チャンネルを1つずつクリックして表示し、樹木と背景の明暗差が最も大きいチャンネルを確認します。


今回の画像では、「ブルーチャンネル」が樹木と背景の明暗差が最もはっきりしていたため、これを基準に使用します。


STEP 4

レイヤーパネルで「レイヤー0」を選択し、右クリックして[レイヤー効果]をクリックします。



「レイヤースタイル」ダイアログが開いたら、下部の[ブレンド条件]から、STEP 3で確認した「ブルー」を選択します。


スライダーを左方向へ動かすと、ブルーチャンネルの情報をもとに青空部分が徐々に透明になります。


境界が不自然になる場合は、Optionキー(WindowsではAltキー)を押しながらスライダーをクリックして分割し、それぞれを調整します。スライダーの境界に幅を持たせることで、葉や枝と背景の境界をより自然になじませることができます。


STEP 5

見た目上は背景が透明になっていますが、レイヤーパネルのサムネイルではまだ青空が残った状態になっています。このままでは他のレイヤーと合成した際に意図した表示にならない場合があるため、「レイヤー0」を右クリックします。

[スマートオブジェクトに変換]をクリックします。

こうすることで、見た目とレイヤーの状態が一致し、背景が切り抜かれた状態になります。

これで、ブレンド条件を使った切り抜きは完了です。


特に空や背景が明るく、樹木とのコントラストがはっきりしている写真では、短時間で細かな葉や枝まで切り抜ける方法として活用できます。


まとめ


樹木や植栽の切り抜きは、Photoshopの中でも難易度が高い作業のひとつです。しかし、画像の特徴に合った方法を選ぶことで、作業時間を短縮しながら自然な仕上がりを目指すことができます。


背景が複雑な画像や、できるだけ手軽に作業したい場合は、PhotoshopのAIによる「被写体を選択」と「選択とマスク」を組み合わせる方法が便利です。一方、青空などの単色に近い背景で、樹木との明暗差がはっきりしている画像では、ブレンド条件とチャンネルを活用することで、細かな葉や枝を残しながら効率よく切り抜くことができます。


どちらか一つの方法だけを使うのではなく、素材の状態に合わせて切り抜き方法を使い分けることが、作業を効率化するポイントです。


Photoshopで樹木や植栽を扱う機会が多い方は、今回紹介した2つの方法を覚えておくことで、建築パースやプレゼンテーション資料など、さまざまな制作に活用できるでしょう。



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