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【初心者向け】CGパースとは?種類、制作方法や価格を徹底解説

2024年1月9日
読了時間: 11分

更新日:9月22日



建築やインテリアの完成イメージを、実際に建てる前にわかりやすく伝えるために使われるのが「CGパース」です。


CGパースを使うことで、図面だけではイメージしにくい建物の外観や室内空間を立体的に表現できます。建物の形状だけでなく、素材の質感や家具、照明、周辺環境なども再現できるため、設計内容の確認やプレゼンテーション、広告・販促など幅広い場面で活用されています。


この記事では、CGパースとは何かという基本から、主な種類、制作方法・工程、制作期間、価格・費用の目安まで、初心者の方にもわかりやすく解説します。


CONTENTS



CGパースとは?


CGパースとは、コンピュータグラフィックス(CG)を使って、建物や空間の完成イメージを立体的に表現した画像のことです。


建築設計では平面図や立面図などの図面が使われますが、図面に慣れていない人にとっては、完成後の建物や空間を具体的にイメージすることが難しい場合があります。CGパースでは、建物の形状や間取りだけでなく、壁や床の素材、家具、照明、植栽、周辺環境なども視覚的に表現できます。


さらに、光の入り方や影、素材の反射などを設定してレンダリングすることで、実際に撮影した写真に近いリアルな表現も可能です。


CGパースは何のために使われる?

CGパースは、完成前の建物や空間を視覚化し、設計内容やデザインを共有するために使われます。



たとえば住宅では、外壁や屋根の色、窓の位置、内装材、家具の配置などを完成前に確認できます。マンションやホテル、店舗、オフィスなどでは、設計確認だけでなく、クライアントへのプレゼンテーションや広告、Webサイト、パンフレットなどにも活用されています。

完成イメージを関係者間で共有できるため、「図面から想像していたイメージと違った」といった認識のずれを減らすことにも役立ちます。


図面や手描きパースとの違い

図面は、建物の寸法や配置、構造などを正確に伝えることを目的としています。一方、パースは建物や空間が実際にどのように見えるのかを、遠近法を用いて視覚的に表現するものです。

比較項目

CGパース

図面

手描きパース

主な目的

完成イメージを視覚的に伝える

寸法や配置、構造などを正確に伝える

完成イメージやデザインの雰囲気を伝える

表現方法

3DモデルをもとにCGで表現

平面図・立面図・断面図などで表現

遠近法を用いて手描きで表現

わかりやすさ

実際の空間に近く、完成形をイメージしやすい

専門知識がない場合は完成形をイメージしにくい

空間の雰囲気やデザインを直感的に理解しやすい

表現できるもの

素材、家具、照明、植栽、周辺環境、光や影など

寸法、間取り、配置、高さ、構造など

建物や空間、家具、人物、植栽など

修正・変更

3Dモデルや設定を変更して調整できる

CADなどで図面データを修正できる

内容によっては描き直しが必要

主な用途

設計確認、プレゼン、広告・販促など

設計、施工、申請、情報共有など

プレゼン、デザイン提案、コンセプト表現など

従来は手描きによる建築パースも多く使われてきましたが、CGパースでは3Dモデルを作成することで、視点や素材、照明などを変更しながら複数のイメージを制作できます。


そのため、設計内容の確認からデザイン検討、プレゼンテーション、完成前の広告・販促まで、建築やインテリアに関わるさまざまな場面で利用されています。



CGパースの種類


CGパースには、建物を外から見せる「外観パース」や室内を表現する「内観パース」など、目的や視点によっていくつかの種類があります。


建築物のデザインを確認したい場合、室内の雰囲気を伝えたい場合、建物と周辺環境との関係を見せたい場合など、用途に合わせて適したパースを使い分けます。

代表的なCGパースの種類は以下のとおりです。

種類

特徴

主な用途

外観パース

建物の外観を立体的に表現

外観デザインの確認、プレゼン、広告・販促

内観パース

建物や部屋の内部を表現

インテリアの確認、内装提案、広告・販促

鳥瞰パース

上空から見下ろした視点で建物や敷地を表現

配置計画、街区・施設全体の説明

平面パース

間取りを立体的または視覚的にわかりやすく表現

住宅・マンションなどの間取り説明

その他のCGパース

建築以外の製品などをCGで表現

製品デザイン、広告、プレゼンなど

1. 外観パース



外観パースは、建物を外側から見た完成イメージを表現するCGパースです。


建物の形状や外壁、屋根、窓、玄関などに加えて、道路や植栽、隣接する建物などの周辺環境も表現できます。昼・夕方・夜などの時間帯を設定し、日光や照明による見え方の違いを確認することも可能です。


戸建て住宅やマンション、ホテル、オフィス、商業施設など幅広い建築物で使われ、設計段階のデザイン確認からプレゼンテーション、完成前の広告・販促まで活用されています。


2. 内観パース



内観パースは、建物や部屋の内部を表現するCGパースです。


床や壁、天井などの仕上げだけでなく、家具や照明、カーテン、小物などを配置することで、完成後の空間を具体的に表現できます。


住宅のリビングやキッチンをはじめ、ホテル、店舗、レストラン、オフィスなどの内装デザインを確認する際にも利用されています。素材や家具、照明などを比較しながら、完成前に空間の雰囲気を検討できることも特徴です。


3. 鳥瞰パース



鳥瞰パースは、建物や敷地を上空から見下ろしたような視点で表現するCGパースです。「俯瞰パース」と呼ばれることもあります。


建物単体だけでなく、敷地内の建物配置や道路、駐車場、植栽などを一つの画面で見せられるため、全体の位置関係を把握しやすくなります。


マンションや住宅地、商業施設、大規模開発など、建物と周辺環境との関係を説明したい場合に適しています。


4. 平面パース



平面パースは、住宅や店舗などの間取りや空間構成を視覚的にわかりやすく表現したパースです。


一般的な平面図に比べて、床材や家具、設備などを色や質感を含めて表現できるため、それぞれの部屋の用途や広さ、家具の配置などを直感的に把握しやすくなります。


住宅やマンションの間取り紹介、不動産広告、インテリアの提案などで利用されています。


5. その他のCGパース

CGによるパース表現は、建築やインテリア以外にも利用されています。


たとえば家具や家電、住宅設備など、まだ実物が完成していない製品を3Dモデルで制作し、完成イメージを表現する「プロダクトパース」があります。


製品の形状や素材、色などを実物に近い状態で表現できるため、デザインの検討やプレゼンテーション、カタログ、Webサイトなどの広告・販促にも活用されています。



CGパースの制作方法


CGパースは、図面などの資料をもとに3Dモデルを作成し、素材や照明、カメラアングルなどを設定したうえでレンダリングすることで制作します。


使用するソフトは制作会社やクリエイターによって異なりますが、3Dモデリングからレンダリング、画像編集まで、複数の工程を経て完成します。


CGパース制作で使用する主なソフト・ツール

CGパース制作では、工程に合わせてさまざまなソフトが使用されています。

用途

主なソフト・ツール

主な役割

3Dモデリング

建物や家具などの3Dモデルを作成する

CAD・BIM

図面や建築データを作成・利用する

マテリアル・テクスチャ制作

木材や石、金属などの質感を作成・調整する

レンダリング

光や影、反射などを計算して画像を生成する

レタッチ・画像編集

Photoshopなど

色調補正や背景・人物・植栽などを調整する

使用するソフトによって制作方法は異なりますが、一般的なCGパースは次のような流れで制作されます。



STEP1|資料・図面を準備する

まず、CGパースを制作するために必要な資料を準備します。


一般的には、平面図・立面図・配置図などの図面に加えて、仕上げ材や家具、設備などの仕様がわかる資料を使用します。完成イメージに近い参考写真などがある場合は、それらもデザインや雰囲気を共有するための資料になります。


STEP2|3Dモデリングを行う

図面などをもとに、建物や空間を立体的な3Dモデルとして作成します。


壁や床、天井、窓、扉などの基本的な形状をつくり、必要に応じて家具や設備、外構なども配置します。この3DモデルがCGパースの基本となります。


STEP3|カメラアングルを設定する

3Dモデルができたら、完成したパースをどの位置から見せるかを決めます。



建物全体を見せる、室内を広く見せる、特徴的なデザインを強調するなど、CGパースの目的に合わせてカメラの位置や高さ、向き、画角を調整します。


STEP4|マテリアル・テクスチャを設定する

建物や家具などの3Dモデルに、素材の色や質感を設定します。


木材、コンクリート、タイル、ガラス、金属など、それぞれの素材に合わせてマテリアルやテクスチャを設定することで、CG上でも実際の素材に近い見え方を表現できます。


STEP5|ライティングを設定する

太陽光や室内照明などの光を設定します。


光の方向や強さ、色などを調整すると、明るい昼間の室内や夕方の住宅、照明を点灯した夜景など、さまざまな時間帯や雰囲気を表現できます。光によって生まれる影も、空間の立体感を表現する重要な要素です。


STEP6|レンダリングする

3Dモデル、マテリアル、カメラ、ライティングなどの設定が完了したら、レンダリングを行います。


レンダリングとは、設定した3Dデータをもとに、光や影、反射、素材の質感などを計算して2D画像として出力する工程です。


設定や使用するレンダリングエンジンによって、写真のようなフォトリアルな表現から、デザインを伝えるためのシンプルな表現まで制作できます。


STEP7|レタッチする

レンダリングした画像をPhotoshopなどの画像編集ソフトで調整します。


明るさや色味を整えるほか、空や植栽、人物などを追加したり、細かな部分を修正したりして、最終的なイメージに仕上げます。


STEP8|確認・修正して納品する

完成したCGパースを確認し、必要に応じて修正を行います。


外壁や床などの素材、家具、照明、色、アングルなどを調整し、内容が確定したら最終データを書き出して納品します。



CGパース制作にかかる期間


CGパースの制作期間は、建物の規模やパースの枚数、3Dモデルの複雑さ、求める仕上がりなどによって変わります。


また、図面や3Dデータなどの資料がどこまで揃っているかによっても、制作に必要な期間は異なります。まずは一般的な制作期間の目安を見てみましょう。


CGパースの制作期間の目安

CGパースの種類

制作期間の目安

戸建て住宅の外観パース

約1〜2週間

住宅の内観パース

約1〜2週間

店舗・オフィスの内観パース

約2〜4週間

マンション・集合住宅

約2〜4週間

大規模施設・複合施設

数週間〜

プロダクトパース

約1〜2週間

※上記はあくまで目安です。制作内容や依頼先、修正回数などによって期間は異なります。


制作期間が変わる主な要因

CGパースの制作期間に影響するのが、3Dモデルをどこから制作するかです。


すでに使用できる3Dデータが用意されている場合と、図面から建物全体をモデリングする場合では必要な作業量が異なります。建物の規模が大きい場合や、複雑な形状・家具・設備などを細かく再現する場合も制作期間が長くなる傾向があります。


また、制作するパースの枚数や解像度、フォトリアルな表現の精度、周辺環境の作り込みなども期間に影響します。


制作途中でアングルやデザイン、素材などを大きく変更すると追加作業が発生するため、依頼前に図面や仕様、参考イメージなどを整理しておくと制作を進めやすくなります。



CGパース制作の価格・費用


CGパースの制作費用は、建物や空間の規模、制作する枚数、3Dモデリングの作業量、仕上がりのクオリティなどによって変わります。


シンプルな住宅パースと、大規模な施設を細部まで作り込んだパースでは必要な作業量が異なるため、同じCGパースでも価格には幅があります。


CGパース制作の価格・費用の目安

CGパースの種類

価格・費用の目安

戸建て住宅の外観パース

約10万〜30万円

住宅の内観パース

約10万〜30万円

店舗・オフィスの内観パース

約20万〜50万円

マンション・集合住宅

約20万〜50万円

大規模施設・複合施設

約30万〜80万円以上

プロダクトパース

約5万〜20万円

※上記は一般的な目安です。依頼先や制作条件、求めるクオリティなどによって価格は異なります。


CGパースの価格が変わる主な要因

CGパースの価格を左右する大きな要因のひとつが、制作に必要な作業量です。


図面から3Dモデルを新しく制作する場合はモデリング費用が必要になりますが、利用できる3Dデータがすでに用意されている場合は、作業量を抑えられることがあります。


また、建物の規模や形状の複雑さ、家具・設備・植栽などの作り込み、使用する素材の種類、周辺環境の再現範囲などによっても費用は変わります。


さらに、制作するパースの枚数や画像サイズ、求めるフォトリアル表現の精度、修正回数、納期なども見積もりに影響します。


見積もりを依頼するときに準備するもの

CGパース制作を依頼する際は、平面図・立面図・配置図などの図面に加えて、仕上げ材や家具、設備などの仕様がわかる資料を用意しておくと、制作内容を伝えやすくなります。


希望するアングルや時間帯、完成イメージに近い参考画像、必要なパースの枚数や画像サイズ、希望納期なども伝えておくと、より具体的な見積もりを確認できます。



まとめ


CGパースは、建物や空間の完成イメージをCGで立体的に表現し、図面だけでは伝わりにくいデザインや雰囲気を視覚的に共有するための手法です。


外観パースや内観パース、鳥瞰パース、平面パースなどがあり、設計内容の確認からプレゼンテーション、広告・販促まで、目的に合わせてさまざまな場面で活用されています。


制作では、図面などの資料をもとに3Dモデリングを行い、アングル、マテリアル、ライティングを設定してレンダリングし、必要に応じてレタッチを加えて完成させます。制作期間や費用は、建物の規模や作り込み、パースの枚数、使用できる3Dデータの有無などによって変わります。


CGパースの種類や制作工程を理解しておくことで、目的に合ったパースを選びやすくなり、制作会社やクリエイターへの依頼もスムーズに進められるでしょう。

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