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Adobe Photoshopカラールックアップの使い方|簡単に色調補正・雰囲気作りを時短で!

  • KIMURA Tetsuya
  • 7月12日
  • 読了時間: 5分

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建築パース制作では、レンダリング後のAdobe Photoshopによるレタッチ作業が仕上がりを大きく左右します。どんなに3Dソフトで丁寧に調整を重ねても、最後にPhotoshopで色味を整えるだけで、驚くほど印象が変わることも少なくありません。


特にアニメーションではなく静止画を納品する場合や、効率的に表現力を高めたい時には、2Dレタッチによる補正が強い武器になります。


今回ご紹介するのは、Photoshopに標準搭載されている「カラールックアップ(LUT)」という機能です。映画のような雰囲気、時間帯の演出、空気感の表現などがクリック数回で完了する便利なテクニックで、初心者からプロまで活用されています。


使い方はとても簡単で、Photoshopさえあればすぐに実践できます。建築パースの表現力を一段引き上げたい方は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。


Adobe Photoshopで時間帯・天気を自在に変更する方法に関連する詳しい解説は、こちらの記事もあわせてご覧ください。


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Step 1|PhotoshopをRGBモードで開く

カラールックアップを使うには、RGBモードで作業している必要があります。

CMYKモードでは「カラールックアップ」が使用できないため、以下の手順でRGBに変更しておきましょう。

メニュー「イメージ」>「モード」>「RGBカラー」を選択
メニュー「イメージ」>「モード」>「RGBカラー」を選択


Step 2|カラールックアップレイヤーを追加する

まずは、カラールックアップレイヤーを追加してみましょう。2つの方法があります。


方法①:「色調補正」パネルから追加する

  1. メニューから「ウィンドウ」>「色調補正」を選択し、「色調補正」パネルを表示

  2. 「カラールックアップ」(グリッド状のアイコン)をクリック

  3. 自動的に「プロパティ」パネルが開き、「カラールックアップ」調整レイヤーが追加されます


方法②:レイヤーパネル下部から追加する

  1. 「レイヤーパネル」下部の「新規調整レイヤーを作成」アイコン(半分黒白の丸)をクリック

  2. 表示されるメニューから「カラールックアップ」を選択

  3. 同様に「プロパティ」パネルが表示され、LUTの選択が可能になります

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どちらの方法でも結果は同じなので、使いやすい方を選びましょう。特にレイヤー操作に慣れている方は、レイヤーパネルから直接追加する方がスムーズです


LUTを選ぶだけで色調が瞬時に変化。ワンクリックで印象がガラッと変わります。



Step 3|オリジナル画像と効果の比較

以下のプリセットを適用してみました。左側がオリジナル、右側がそれぞれの効果になります。カラールックアップの不透明度は100%のままにしてあります。


2Strip.look

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3Strip.look

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Bleach Bypass.look

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Candlelight.CUBE

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Crisp_Warm.look

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Crisp_Winter.look

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DropBlues.3DL

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EdgyAmber.3DL

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FallColors.look

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filmstock_50.3dl

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FoggyNight.3DL

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Fuji ETERNA 250D Fuji 3510 (by Adobe).cube

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Fuji ETERNA 250D Kodak 2395 (by Adobe).cube

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Fuji F125 Kodak 2393 (by Adobe).cube

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Fuji F125 Kodak 2395 (by Adobe).cube

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Fuji REALA 500D Kodak 2393 (by Adobe).cube

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FuturisticBleak.3DL

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HorrorBlue.3DL

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Kodak 5205 Fuji 3510 (by Adobe).cube

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Kodak 5218 Kodak 2383 (by Adobe).cube

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Kodak 5218 Kodak 2395 (by Adobe).cube

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LateSunset.3DL

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Moonlight.3DL

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NightFromDay.CUBE

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Soft_Warming.look

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TealOrangePlusContrast.3DL

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TensionGreen.3DL

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Photoshop カラールックアップ(LUT)一覧表

LUT名

カテゴリ

使用例・向いているシーン

2Strip.look

フィルム調・映画風

レトロ調・クラシックな建築演出に

3Strip.look

フィルム調・映画風

カラフルで映画的な外観に

Bleach Bypass.look

フィルム調・映画風

高コントラストな印象に(インダストリアル建築向け)

filmstock_50.3dl

フィルム調・映画風

自然な階調と落ち着いたトーンに

Fuji F125 Kodak 2393 (by Adobe).cube

フィルム調・映画風

低彩度でやわらかな印象のパースに

Fuji F125 Kodak 2395 (by Adobe).cube

フィルム調・映画風

ニュートラルでナチュラルな色調に

Fuji REALA 500D Kodak 2393 (by Adobe).cube

フィルム調・映画風

くすみ感のある映画調トーン

Kodak 5218 Kodak 2395 (by Adobe).cube

フィルム調・映画風

肌のトーンをきれいに見せたいときに

Candlelight.CUBE

光・時間帯・雰囲気系

室内照明や夕方の雰囲気づくりに最適

LateSunset.3DL

光・時間帯・雰囲気系

夕景パース・柔らかい光の表現に

Moonlight.3DL

光・時間帯・雰囲気系

月明かり・夜の静寂な雰囲気に

NightFromDay.CUBE

光・時間帯・雰囲気系

昼画像を夜景に見せたいときに

FoggyNight.3DL

光・時間帯・雰囲気系

霧がかった夜・演出パースに最適

FuturisticBleak.3DL

光・時間帯・雰囲気系

冷たく無機質な未来的建築の表現に

HorrorBlue.3DL

光・時間帯・雰囲気系

青みを強調して不安感・夜の演出に

Crisp_Warm.look

カラートーン補正・季節感

暖色系の内観や住宅パースに

Crisp_Winter.look

カラートーン補正・季節感

冬の透明感・冷たい空気感に

DropBlues.3DL

カラートーン補正・季節感

青を抑えて暖かみを足したいとき

FallColors.look

カラートーン補正・季節感

紅葉・秋っぽい演出をしたいときに

Soft_Warming.look

カラートーン補正・季節感

やや黄味を足すナチュラル補正に

TealOrangePlusContrast.3DL

ティール&オレンジ系

高コントラストのモダン建築向き

EdgyAmber.3DL

演出特化系

ビンテージ・セピア系のトーンに

TensionGreen.3DL

演出特化系

緑がかった緊張感のある表現に(SFなど)

.look, .3DL, .CUBE という拡張子の違いはファイル形式で、Photoshop内部ではすべて同じ「LUT」として処理されます。一部LUTはハイコントラストで強めの効果があるため、不透明度を下げて調整するのが一般的です。



まとめ

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Photoshopの「カラールックアップ(Color Lookup)」は、難しい色調整をしなくても、ワンクリックで画像の雰囲気を大きく変えられる非常に強力なツールです。


特に建築パースのように「印象づけ」が重要なビジュアルでは、以下のような活用シーンで効果を発揮します。


  • 見せたい時間帯(朝・夕・夜)の空気感を表現したいとき

  • 素材そのものは良いのに、色味が少し物足りないと感じるとき

  • 提案書やWebに載せるビジュアルの“仕上げ”としてもう一段階高めたいとき


さらに、カラールックアップは「調整レイヤー」として使えるため、画像を破壊せずにいつでも戻せるのも初心者にとって大きなメリットになります。


不透明度の調整やレイヤーマスクの併用によって、「やりすぎ感」を防ぎながら自然な仕上がりを実現できます。


まずはプリセットをいくつか試してみて、「この雰囲気好きかも」と思えるものを探すところから始めてみましょう。慣れてきたら、複数のLUTを重ねたり、独自の色調補正と組み合わせたりすることで、あなただけの世界観を演出できるようになります。


Photoshopのカラールックアップは、「ちょっと物足りない」を一瞬で「印象に残る」に変える、クリエイター必携の時短ツールです。


ぜひこの記事を参考に、あなたの作品にも新しい色の可能性を取り入れてみてください。


Adobe Photoshopで時間帯・天気を自在に変更する方法に関連する詳しい解説は、こちらの記事もあわせてご覧ください。


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